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よくあるご質問

相続問題のよくあるご質問
Q.1
 このたび,父が亡くなりました。相続人は母と私と弟です。遺産は法定相続分に従って分けられると聞いています。法定相続分に応じて父の不動産の名義変更を求めることができるのでしょうか。
A.1

 民法では相続分(相続割合)が定められています。
相続人の範囲・順位,相続の割合は次のとおりです。

■ 相続人の範囲・順位

  • 配偶者(夫,妻)・・・常に相続人
  • その他の相続人
順位 続柄
1
2
3 兄弟姉妹

■ 相続の割合

相続人 割合
配偶者:子(全員) 1/2 : 1/2
配偶者:親(全員) 2/3 : 1/3
配偶者:兄弟姉妹(全員) 3/4 : 1/4

※ 同順位の相続人は原則等分

 ただし,相続人間の合意で相続の割合を変更することは可能です。また,話し合いを経て,具体的にどの財産を誰が相続するかを決めなければなりません。このような話し合いを遺産分割協議といいます。

 ご質問の不動産も,ご相談者,お母様,弟様とで,誰がどの割合で相続するかを3人で話し合って決めて,遺産分割協議書にまとめることが必要です。
その遺産分割協議書の内容に基づいて名義変更の手続きをすることになります。

Q.2
 預金は法定相続分に応じて払い戻しを請求できるように聞いたのですが,父の預金の4分の1(私の相続分)の払い戻しを求めることはできないのでしょうか。
A.2

 預金債権などの金銭債権は,相続開始によって当然に分割され,各共同相続人がそれぞれの相続分に応じて分割された債権を取得するというのが判例の考え方です。
 この考え方に従えば,遺産分割協議を経なくても,ご相談者は,当然に,お父様の預金がある金融機関に対して相続分に相当する預金の払い戻しを請求できることになります。
 しかし,ほとんどの金融機関は,複数の相続人がいる場合に遺産分割協議を経ずに一部の相続人が行った預金の払い戻し請求には応じていないと思われます。
 というのは,法律上は上記のとおり,金銭債権は相続開始によって当然に分割されますが,金銭債権を相続人の合意の下,遺産分割協議の対象にすることもできます。つまり,遺産分割協議によって法定相続分とは違う割合で預金債権を相続することを合意することができるのです。
 そうすると,例えばご相談者が4分の1の法定相続分をもっているとしても,金融機関としては,払い戻しに応じてよいかは,やはり遺産分割協議書を確認しないと分かりません。権利のない人に払ってしまう可能性も出てきます。
 そのような理由から,一般に金融機関は,遺産分割協議を経ないで一部の相続人の払い戻し請求に応じるということはありません。
 ご相談者の質問に対するアドバイスとしては,まずは金融機関で,遺産分割協議を経なくとも,ご相談者の請求に応じてもらえるか確認して下さい。ただ応じてもらえる可能性は低いと考えます。
 応じてもらえない場合は,やはり相続人間で遺産分割協議を行うか,金融機関に対してご相談者の相続分に相当する預金の払い戻しを求める訴訟を提起することになります。

Q.3
 遺産分割協議を始めようとしたら,弟が父の遺言があると言い出しました。その内容は,全財産を弟に相続させるというものでした。母と私は,父の遺産を相続することはできないのでしょうか。
A.3

■ 遺言の無効
 まず遺言がお父様の真意に基づいて作成されたのかという観点での吟味は必要です。真意に基づいて作成されたものでなければ,遺言が無効となります。ただし,お父様の真意に基づいて作成されたものかどうかを証明することは,肝心のお父様が亡くなっている以上,難しいことは心得ておいて下さい。

■ 遺留分
 遺言が有効だとしても,ご相談者とお母様には,お父様の遺産から一定の割合の財産を取得する権利があります。これを遺留分と言います。
 遺留分の割合は,ご相談者の事例の場合,お父様の財産の2分の1となります。法定相続分にしたがって遺留分を侵害している者(この場合,全財産を相続する弟様)に対し,遺留分の減殺の請求(遺留分が弟様のものでなくご相談者やお母様が取得するという趣旨の請求)をして,遺留分を確保することになります。

■遺留分減殺請求
 遺留分の減殺請求は,遺留分が侵害されていることを知ったとき(本事例では遺言の存在・内容を知ったとき)から,1年以内に行わなければなりません。それをしないと遺留分を失ってしまいます。

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